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特集
特集 音楽療法、幼児教育——社会とつながる音楽を ピアノレッスンに生きる学び
「共生社会」の形成に向けて様々な取り組みが行われる現代。多様な生徒をピアノレッスンに受け入れる現場で、近年特に求められている音楽療法や幼児教育の視点からの情報をお届けします。また、音楽大学や総合大学をはじめ様々な学校で音楽と福祉に関わるコースが著しく発展しています。ピアノを仕事に活かしたい学生や、ピアノ指導者が学ぶことができる学校の特徴や魅力、学びの重要性についてお話をうかがいます。
◆レッスンを通じて発達を促す 音楽療法的な視点から知っておきたいポイント(大滝 恵)
音楽療法とは、主にクライエントが社会で生きていく上で「困りごと」となっていること、また今後そうなってしまいそうなことを軽減させていくために行う療法です。子どものレッスンで役に立つ、発達やスモールステップの理解について大滝恵先生にご紹介いただきます。
◆ピアノが好きな子を育てる 幼児期のレッスンで知っておきたいポイント(石黒聖菜)
幼児のレッスンでよく聞くお悩みは、「子どもがこちらの話を聞いてくれない、やってくれない」ということ。いかに幼児にこちらを向かせるか、石黒聖菜先生による指導のポイントをご紹介します。
◆音楽の豊かさを子どもたちに伝える 音楽と幼児教育のスペシャリスト〜国立音楽大学(小島綾野)
国立音楽大学には、全国的にも珍しい、音楽と幼児教育の両方を学べる「幼児音楽教育専攻」があります。経験豊富な先生方より、幼児教育の現場で役立つスキルを実践的に学ぶことができ、即戦力となる人材を輩出。教育職への就職率は100%だといいます。今回は伊藤仁美准教授に、幼児音楽教育専攻のカリキュラムや魅力を説明していただきました。
◆音楽で人の役に立つ仕事をしたい! 270時間の実習で、目指せ「音楽療法士」〜東邦音楽大学(荒木淑子)
音楽と福祉の領域が重なる「音楽療法」。一般社団法人日本音楽療法学会の音楽療法士資格試験受験認定校の一つである東邦音楽大学音楽療法専攻について、同大准教授・音楽療法チームリーダーの木下容子先生と同大音楽療法専攻3年生の川田美遥さんに、日々の学びや卒業後の進路などをうかがいました。
◆「音楽が好き」という気持ちで道を拓いていこう〜大垣女子短期大学(小島綾野)
多様な学びが広がる中、「音大に進学する」イコール「演奏や指導の仕事に就く」だけではなくなりました。大垣女子短期大学では音楽と幼児教育や音楽療法を横断的に学ぶことによって、様々な現場で実践力を発揮できる卒業生を輩出しています。同大幼児教育学科学科長・教授の光井恵子先生と音楽総合学科准教授の横井香織先生にお話をうかがいました。
今月の課題曲
ツィポーリ《プレリュード》
(2024年1月号〜2024年12月号選曲者:奥村 真)
トピックス
◆注目のオンラインコンクール 第3回ottoピアノコンクール審査員・新垣隆さんに聞く
子どもからシニアまで、ブーム到来と言ってもいいような活況を呈するアマチュア向けピアノコンクール。2024年に第3回を迎えるottoピアノコンクールは、オンラインで完結し、「電子ピアノでも、ベッドの上からでも参加できる」といったバリアフリーなコンセプトで注目されています。第1回から審査にあたっている新垣隆さんに、このコンクールについてうかがいました。
◆幼少期から「美しく響く音」を意識する ロシア奏法によるピアノ教本『はじめの一歩』の効果的な教え方(森田真澄美)
長年、幼児から大人の生徒を指導している森田真澄美先生のレッスンは、「生徒の音色が変化する」と口コミで評判になっているそうです。
ロシア奏法によるピアノ教本『はじめの一歩』シリーズを上手に活用している森田先生に、指導のポイントを教えていただきました。
連載
学ぶ
◆[巻末書き込み楽譜連動]ピアニスト、レパートリーを語る 高木竜馬×モーツァルト《ピアノ・ソナタ 第11番》第3楽章〈トルコ行進曲〉(長井進之介)
今をときめくピアニストは、いかにして聴衆を魅了するのでしょうか。人気アーティストをゲストに迎え、ゆかりの深い曲をテーマに取り上げて、「こう弾きたい」という曲にかける想いや、演奏テクニックの一端を、インタビューと書き込み楽譜で解き明かします。
今回のゲストは高木竜馬さん。第16回グリーグ国際コンクールをはじめ、7つの国際コンクールで優勝し、アニメ『ピアノの森』の演奏でも広く人気を集めています。2024年の幕開けを飾るリサイタルでの演奏曲から、モーツァルト〈トルコ行進曲〉についてうかがいました。
高木竜馬さん
高木竜馬さん
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(奥村 真)
人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。今月は、ツィポーリ《プレリュード》。
◆【隔月連載】私的ベートーヴェン演奏論(仲道郁代)
ピアニストの仲道郁代さんが、ベートーヴェンの楽譜から何をどのように捉え、推理し、音にしていくのか、実際の作品をもとに独自の演奏論を紹介する連載です。今回は、「《ピアノ・ソナタ第27番》〜言葉・歌との融合への萌芽」。
◆安井教授のテクニック研究室(安井耕一)
古き良き巨匠たちの名演を裏付けたのは、どのような技術だったのでしょうか。ドイツ・ピアニズムを受け継ぐ安井先生が、楽音に向き合い、美しい音を求めることで生み出される「本当のテクニック」を実践とともに解き明かし、現代に蘇らせます。
第6回は「練習のテクニック」。
◆【最終回】演奏が生まれ変わる! 佐藤卓史のソナチネ講座(佐藤卓史)
「ソナチネ」は、基本的な音楽の形式や表現方法を学ぶのに格好の教材ですが、どこか機械的に感じられ、苦手意識を持ってしまう生徒さんも少なくないのではないでしょうか? この連載では、『ソナチネアルバム』の中からよく弾かれる作品を1曲ずつ、全楽章を取り上げ、楽曲の構造を紐解きながら、そこからどのように音楽的表現に結びつけていくのか、ピアニストの佐藤卓史さんに解説していただきます。
第23回は、「伝ベートーヴェン:ソナチネ ヘ長調 Anh.5-2」。
◆チェルニークリニック(奈良井巳城)
『チェルニー30番』を1曲ずつ解説し、練習の目的、取り組み方、練習法などを徹底解剖していきます。今回は「第22番で本気のトリル練習!」。
◆楽曲を理解する力が楽しく身につく フォルマシオン・ミュジカルで音楽の旅に出かけよう!(高田美佐子)
音楽作品を題材に、読譜やリズム、聴音、音楽理論などを総合的に学べるフォルマシオン・ミュジカル。子どもたちの興味を広げながら、音楽の基礎力を身につけることができます。
長年、フォルマシオン・ミュジカルの指導をしている高田美佐子先生に、レッスン方法をご紹介いただきます。
第7回は、「シチリアーノのリズムに取り組みましょう!」。
◆音で遊ぶ ピアノに親しむ はじめての即興演奏(大城依子)
“即興演奏は難しい”というイメージがあるかもしれませんが、まだ楽譜の読めない小さな子も楽しくレッスンできる方法を大城依子先生に教えていただきます。
今回のテーマは、「ピアノで遊ぼう〜奏法の可能性」。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
第37回は「2.熟練した演奏はどうやって達成できるか5」。
◆ピアノ教室と家庭をつなぐ懸け橋に 丸子あかね先生の 保護者のお悩みQ&A(丸子あかね)
ピアノを習う子どもたちの保護者の悩みに、ベテランの指導者である丸子あかね先生がお答えします。偶数月は読み物系の記事、奇数月は幼児〜小学生の自宅練習に使える厚紙付録をお届けします。
今回のテーマは「おんぷと音名を一致させるには?」。
・版型:A4変
・JANコード:4910085190144
・出版年月日:2024/01/01
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ムジカノーヴァ 2024年1月号 / 音楽之友社
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