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[特集]
今こそ見直そう! バロックの演奏法・指導法
今年はJ.S.バッハ《インヴェンションとシンフォニア》が完成して300年目にあたります。《インヴェンション》をはじめ、レッスンやコンクールでバロックを演奏・指導する際に、どうすれば“バロックらしく”演奏できるのか、悩む方も多いのではないでしょうか。そこでバロックの作品をピアノで演奏するために知っておくべき知見や教え方、そして具体的なフレージングやバッハの時代の指づかいなど、ピアノ指導者の方々が「見落としがちかも?」というポイントについて、具体的な例を挙げながら専門家の先生方にご解説いただきます。今年こそ、バロックの演奏法・指導法を見直してみませんか?
◆コンクールでの演奏から見えてくる バロックで見落としがちなポイントと対策(平井千絵)
フォルテピアノ奏者でコンクールでの審査経験も豊富な平井千絵先生に、演奏者・指導者が見落としやすいポイントと対策を教えていただきました。
◆オルガニストが教える バッハが目指した《インヴェンション》のフレージングと指づかい(塚谷水無子)
オルガニストであり鍵盤楽器のスペシャリストである塚谷水無子さんに、フレージングと指づかいから《インヴェンション》を読み解くヒントをレクチャーしていただきます。
◆Interview 高橋 望 バッハのオーソリティーに聞く バロックを学ぶ目的と教える道筋(上田弘子)
2014年から、毎年1月にJ.S.バッハの《ゴルトベルク変奏曲》のリサイタルを開催している高橋望先生。レクチャーも人気で「バッハのオーソリティー」と言われる高橋先生に、バロック作品の重要性と教え方をお聞きしました。
[今月の課題曲]
ブルクミュラー『25の練習曲』より《貴婦人の乗馬》
(2023年1月号〜2023年12月号選曲者:伊井光子)
[トピックス]
◆Report ピアノ教育連盟「ピアノ指導法セミナー」 野平一郎&渡邊健二〜大家が説くベートーヴェンとリスト〜(上田弘子)
ピアノ教育連盟によるイベントが続けて開催されました。まずは8月の野平一郎先生と渡邊健二先生による「ピアノ指導法セミナー」。名手によるレクチャーと、生きた音楽を浴びる夏の一日となりました。
◆Report ジャン=マルク・ルイサダが登場 日本ピアノ教育連盟第36回全国研究大会「フランスにおけるピアノ教育の伝承」(小倉多美子)
今年の全国研究大会には、待望のジャン=マルク・ルイサダ氏が出演しました。コロナ禍の3年を経て、その間に構築された新プログラムを引っ提げての来日です。そのリサイタルの模様と公開レッスンで披露されたフランス伝統の奏法について譜例を交えてレポートします。
◆Report イヴ・アンリ ピアノ・リサイタル クララ-ロベルト・シューマン夫妻の絆を読み解く(小倉多美子)
ロマン派演奏の泰斗イヴ・アンリ教授が、その真髄を示すプログラムで、ベヒシュタイン・セントラム東京に登場。ロベルトとクララ・シューマン夫妻が互いにインスパイアされて誕生した6つの作品を演奏しました。
◆Interview 田崎悦子 晩秋に奏でるショパンの《マズルカ》と共に語る(上田弘子)
11 月にショパンの『マズルカ集』でリサイタルを開催する田崎悦子先生(11 月5日、東京文化会館小ホール)。ショパンが生涯を通して書き綴ったマズルカと、田崎先生が長く第一線で活躍してきたキャリア。それらがクロスする興味深いお話をうかがいました。
[連載]
学ぶ
◆[巻末書き込み楽譜連動]ピアニスト、レパートリーを語る 實川 風×J.S.バッハ『平均律クラヴィーア曲集 第1巻』より《第1番》(ききて−長井進之介)
今をときめくピアニストは、いかにして聴衆を魅了するのでしょうか。人気アーティストをゲストに迎え、ゆかりの深い曲をテーマに取り上げて、「こう弾きたい」という曲にかける想いや、演奏テクニックの一端を、インタビューと書き込み楽譜で解き明かします。
今回のゲストは實川風さん。最新アルバムで1枚丸ごと取り組んだJ.S. バッハからお話をうかがいました。實川さん自身の肉筆による書き込み楽譜にもご注目ください!
◆コンクール課題曲にチャレンジ!(佐久間あすか)
人気のコンクールの課題曲の中から毎号1曲を取り上げ、その演奏・指導法を詳しく解説していきます。見ながら演奏できる、書き込み楽譜付き。今月は、ブルクミュラー『25の練習曲』より《貴婦人の乗馬》。
◆【不定期連載】語るひろば 江口文子とみんなで語る音楽の未来(長井進之介/ゲスト:富山省吾)
音楽の持つ力とは何でしょうか。この連載では、多くの心豊かな音楽家を育ててきた江口文子先生が、各界で活躍されている音楽を愛する方々をゲストにお迎えし、若い世代とのセッションを交えて音楽の可能性と未来を語り合います。
今回は、映画プロデューサーとしてゴジラシリーズの制作に携わり、現在は日本映画大学理事長を務める富山省吾先生をお迎えしました。音楽での物語表現や即興演奏を深めた模様を2回に分けてレポートします。
◆【隔月連載】私的ベートーヴェン演奏論(仲道郁代)
ピアニストの仲道郁代さんが、ベートーヴェンの楽譜から何をどのように捉え、推理し、音にしていくのか、実際の作品をもとに独自の演奏論を紹介する連載です。今回は、「《ピアノ・ソナタ第2番》(後編)〜若きベートーヴェンの外連味あふれるソナタ」。
◆ピアノの音色の多様性に触れる フォルテピアノの世界(川口成彦)
2023年10月に開催される第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールに向けて、コンクールでも使用される予定の「ショパンが親しんだ楽器たち」をテーマに、楽器の特徴や演奏時の注意点などを解説していただきます。
第7回は、「ファイナルステージの課題曲と演奏法」。
◆安井教授のテクニック研究室(安井耕一)
古き良き巨匠たちの名演を裏付けたのは、どのような技術だったのでしょうか。ドイツ・ピアニズムを受け継ぐ安井先生が、楽音に向き合い、美しい音を求めることで生み出される「本当のテクニック」を実践とともに解き明かし、現代に蘇らせます。
第4回は「『クラーマー練習曲』をめぐって」。
◆演奏が生まれ変わる! 佐藤卓史のソナチネ講座(佐藤卓史)
「ソナチネ」は、基本的な音楽の形式や表現方法を学ぶのに格好の教材ですが、どこか機械的に感じられ、苦手意識を持ってしまう生徒さんも少なくないのではないでしょうか? この連載では、『ソナチネアルバム』の中からよく弾かれる作品を1曲ずつ、全楽章を取り上げ、楽曲の構造を紐解きながら、そこからどのように音楽的表現に結びつけていくのか、ピアニストの佐藤卓史さんに解説していただきます。
第21回は、「クーラウ:ソナチネ ト長調 作品88-2 2第2、3楽章」。
◆脳神経内科医のピアニストが解説 知っておきたい ピアノ演奏における脳と身体のしくみ(上杉春雄)
ピアノを弾く人・教える人の間で常に関心の高いテーマの一つである「脳とピアノ演奏の関係」。ピアニストで脳神経内科医の上杉春雄さんに、脳科学の最前線の話題やピアノ演奏に役立つアドバイスなどを、読みやすいエッセイの形で連載いただきます。
第35回は「2.熟練した演奏はどうやって達成できるか3」。
◆チェルニークリニック(奈良井巳城)
『チェルニー30番』を1曲ずつ解説し、練習の目的、取り組み方、練習法などを徹底解剖していきます。今回は「第20番 刺繍音でトリルの特訓!」。
◆楽曲を理解する力が楽しく身につく フォルマシオン・ミュジカルで音楽の旅に出かけよう!(高田美佐子)
音楽作品を題材に、読譜やリズム、聴音、音楽理論などを総合的に学べるフォルマシオン・ミュジカル。子どもたちの興味を広げながら、音楽の基礎力を身につけることができます。
長年、フォルマシオン・ミュジカルの指導をしている高田美佐子先生に、レッスン方法をご紹介いただきます。
第5回は、「複合拍子と出合おう」。
◆音で遊ぶ ピアノに親しむ はじめての即興演奏(大城依子)
“即興演奏は難しい”というイメージがあるかもしれませんが、まだ楽譜の読めない小さな子も楽しくレッスンできる方法を大城依子先生に教えていただきます。
今回のテーマは、「動きに付ける音楽1〜歩く」。
◆ピアノ教室と家庭をつなぐ懸け橋に 丸子あかね先生の 保護者のお悩みQ&A(丸子あかね)
ピアノを習う子どもたちの保護者の悩みに、ベテランの指導者である丸子あかね先生がお答えします。偶数月は読み物系の記事、奇数月は幼児〜小学生の自宅練習に使える厚紙付録をお届けします。
今回のテーマは「鍵盤の場所と音名を一致させるには?」。
・版型:A4変
・JANコード:4910085191134
・出版年月日:2023/11/01
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ムジカノーヴァ 2023年11月号 / 音楽之友社
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