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コールアイリスにより2018年9月22日初演。工藤直子の平明で女性らしい詩によくマッチした心和む作品。ピリッとスパイスの効いた感性と、「あなたにあえてよかった」「うまれてきてよかった」というポジティブな締めくくりが感動的である。全5曲。
<まえがき>
北海道、岩見沢には、私が若い時からお世話になっている先生ご夫妻がいらっしゃる。合唱指揮者の横山直樹先生、そして義子先生である。
義子先生が指導していらっしゃる、《コールアイリス》は、2018年、おめでたいことに創立60周年を迎えられ、記念演奏会が催された。その演奏会のために、光栄にも私に新曲を書かせてくださった。
横山義子先生は、この演奏会で指揮者をご勇退なさる、とのことで、構想を練る私の想い入れも一入となったが、演奏会当日を迎えるまでには、いくつかの大きな出来事が待ち受けていた。
一つは、義子先生がご病気になられたことである。一時は、義子先生はお振りになれないのでは、と心配されたが、幸いにも、当日は一つのステージの指揮を務められた。また、私の作品はご主人である横山直樹先生のタクトのもと、感動的な演奏をしていただき、聴衆の涙を誘った。さらに、他のステージではご子息の横山琢哉さんが指揮をされ、まさに「横山ファミリー」による温かい、忘れられない演奏会となったのであった。
もう一つは、演奏会直前に北海道胆振東部地震に見舞われたことだ。その日は、私がコールアイリスの練習に伺うことになっていた日で、前日から岩見沢に宿泊していて、早朝、ホテルで被災したのだった。練習は止むなく中止となってしまったのだった。一時は、本番の開催も危ぶまれたが、幸いなことに、無事演奏会は開催され、会場のまなみーる岩見沢市民会館大ホールには満員のお客様が詰め掛けたのであった。
私が、コールアイリスの皆さんのために選んだ詩は、工藤直子さんの、この組曲と同名の詩集に所収されているものである。いつも自然体で、飾らず、人生を謳歌している工藤さんの、慈愛に溢れた言葉たちを、コールアイリスの皆さんは、演奏会で実に見事に再現してくださった。そこには、長年歌い続けてこられたメンバーお一人おひとりの豊かな人生が満ち、合唱団と義子先生との強い絆と、直樹先生の深い愛情がひしひしと伝わってきた。
工藤さんの言葉とともに、ご自分の人生賛歌としてこの曲を歌っていただけたら幸いである。
松下 耕
・版型:A4
・総ページ数:40
・ISBNコード:9784760925780
・JANコード:4962864925782
・出版年月日:2020/01/01
【収録曲】
・みえない手紙
・ひとりぼっち
・さがして
・じぶんのための子守歌
・もしも
作曲:松下 耕 作詩:工藤直子
※収録順は、掲載順と異なる場合がございます。
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松下耕 女声合唱とピアノのための じぶんのための子守歌 / カワイ出版
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