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「大人に成るは嫌やなこと」(「たけくらべ」)<br />この声のゆくえを日本文学の中に探る。<br /><br />少女について、この社会が擁する言葉は実に少ない。だから少女は、憂鬱の宝庫である。(「あとがき」より)<br /><br /><br /><br />〈目次より〉<br /><br />1 仮名垣魯文 〈毒婦〉と新聞 <br /> 第一章 『高橋阿伝夜叉譚』の機構 —隠喩としての〈博徒〉— <br /><br />2 尾崎紅葉と北田薄氷 <br />第二章 硯友社一面 明治二十年代の想像力 —『心の闇』の〈出世主義〉— <br />第三章 日清戦後文学としての『多情多恨』 —〈擬制〉と〈集合〉— <br />第四章 〈異類婚姻譚〉の復活 —北田薄氷の〈室内〉— <br /><br />3 島崎藤村・宗教の問題 <br />第五章 『家』—〈永続〉の信仰 —〈御先祖〉という思想— <br /><br />4 田村俊子・高群逸枝 少女たちの困難<br />第六章 〈糸魚川心中事件〉と『あきらめ』 —二つの〈自由〉をめぐって— <br />第七章 〈戦闘美少女〉の戦略 —『木乃伊の口紅』の〈少女性〉— <br />第八章 〈少女情死事件〉の時代 —〈性欲論議〉と少女—<br />第九章 高群逸枝『娘巡礼記』—〈文明化の過程〉を視座として—<br /><br />5 夏目漱石<br />第十章 『こころ』 —ロマン的〈異形性〉のために—<br /><br />6 徳田秋聲<br />第十一章 異邦の身体—『あらくれ』の〈語り〉—<br /><br />7 近代演劇 三好十郎・つかこうへい<br />第十二章 『トミイのスカートからミシンがとびだした話』試論—〈選択〉しない女たち—<br />第十三章 〈カーニバル〉としての全共闘闘争—『飛龍伝 神林美智子の生涯』と〈天皇制〉—<br /><br />8 林芙美子と戦争 <br />第十四章 井上ひさし『太鼓たたいて笛ふいて』—ハメルンの〈子供たち〉— <br />第十五章 『浮雲』の身体文化—ジェンダーという〈磁場〉—<br /><br />補遺<br />韓国ドラマ『冬のソナタ』の神話構造—〈偽装〉するドラマ—
・ISBNコード:9784867820438
・出版年月日:2024/01/15
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少女たちの〈居場所〉ー資本の他者としてー / 鳥影社
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